ニンニク 植え方
ニンニクは鱗片を植え付けに使うため、
苗を植え付ける時とも、種を播く時とも方法が少し違います。
決して難しいことはありませんが、
植え付けが悪いと、その後の生育に支障が出ることがあるので、
下記の7つのコツを掴んでおきましょう。
*詳細を知りたいときは、青いリンクからご覧になれます。
[ニンニク 植え方]
1.植え付け時期
ニンニクの植え付けは、9月中旬~11月が適期となります。
ただし、ニンニクの品種や、栽培する地域によって適期が少しずつ異なります。
暑い地域では、早めに植え付けすると、暑さで地中の鱗片が傷むことがあります。
寒冷地のように、冬が早くくる地域では、
植え付けが遅くなると、休眠までの生育が間に合わず、冷害にあいやすくなります。
その年によって、異常気象などで気候にばらつきはありますが、
適期に植え付けることを心がけることで、
ニンニク栽培の良いスタートを切ることができます。
2.消毒
植え付けを行う前に、消毒をする方法があります。
ニンニクがかかりやすい病害虫には、
チューリップサビダニやイモグサレセンチュウ、黒腐菌核病などがあります。
薬剤を使って鱗片を消毒することで、これらの病害虫を駆除・予防することができます。
必要になる薬剤は、アクテリック乳剤とベンレートT水和剤です。
どちらもネットなどで購入できますが、
名前が似ていても、効果や使用方法が異なるので、購入時にはよく確認しておきましょう。
また、使用時には、使い方をよく読んでから使用するようにし、手順を守りましょう。
上段は皮を剥いた種球、下段が皮付きの種球(園芸仲間、幸さんの実験です)
3.鱗片の皮
ニンニクを植え付ける時、鱗片ごとにばらします。
その後、皮を残したままか、皮を剥いた状態で植え付けるのか、迷うところです。
一般的には、栽培本などのように皮がついた状態のまま植え付けます。
しかし、皮を剥いてから植え付けるという人もいます。
どちらにも長所と短所があります。
皮を残した状態だと、剥いた時よりも発芽するのが遅くなる傾向があります。
対して皮を剥いた状態で植え付けると、皮がない分、
外からの影響を受けやすく、傷んだりする可能性が高くなります。
どちらの状態で植え付けるのかは、自分のやりやすい方で構いません。
皮を残すか、剥くかは、一度両方の栽培を試してみて、
地域の環境や自分に合った方法を選ぶのがお勧めです。
4.植え付けの方向
鱗片を植え付ける時は、植え付ける方向にも注意します。
鱗片を見てみると、先端がとがっている方と、丸い方があるのが分かります。
このとがっている方から芽が出てくるので、
植え付ける時は必ずとがっている方を上にして植え付けます。
逆さまにしていたり、横や斜めになってしまうと、
発芽しにくく、なんとか生長しても、球がいびつな形になることがあります。
黒ビニールのマルチをかぶせて栽培している場合は、
芽が穴からきちんと出ず、黒マルチで隠れることもあります。
マルチに隠れて地上に出ることができなかった芽は、そのまま枯れるので、
欠株となり、収穫量が下がるので注意しましょう。
ニンニクの植え付け方
5.植え付けの深さ
植え付ける時の鱗片の深さは、だいたい5cm~6cmです。
正確にいうと、鱗片に上にかぶさる土の厚さが5cm~6cmです。
ニンニクは浅く植え付けると、外気の影響を受けやすくなります。
寒い地域では、冬の間に凍害や冷害にあいやすくなりますし、
暑い地域では、植え付け直後に気温の高い日が続いたりすると、
鱗片が土の中で腐りやすくなります。
また、深くに植え付けると、地上に芽が出ず土の中で枯死してしまいます。
プランターや発泡スチロール、鉢などを使った容器栽培でも、
できるだけ地植えと同じだけの深さに植えるようにします。
適切な深さを確保するため、容器は深めのものを選ぶのがお勧めです。
どうしても浅めに植え付けることしかできない場合は、
暑さや寒さで、蒸れたり凍ったりしないように注意して育てるようにします。
種球をばらしたところ、とんがりを上にして植え付けます(ホワイト六片)
6.植え付け方
ニンニクの鱗片を植える方法はいくつかあります。
・鱗片を指でつまんだ状態で土に埋め込む方法や、
・適切な深さの穴をあけてそこに鱗片を置いて土をかぶせる方法、
・植え付ける深さの溝を掘って鱗片を並べて土をかぶせる方法などです。
基本的にはどの方法で植え付けを行っても大丈夫です。
適切な深さに植え付けることができ、
植え付け後に鱗片が中で傾いたりしなければ問題ありません。
発芽が嬉しいです
7.株間
鱗片を植え付ける時は、株間にも注意しましょう。
ニンニクの株間の標準は、だいたい15cmくらいです。
鱗片が小さめであれば、12cmくらいの密植にした方が育ちやすいですし、
ジャンボニンニクなど大玉になる品種であれば、
20cmほどと広くとった方が育ちやすくなります。
また、葉の収穫を目的とする葉ニンニク栽培では、鱗片は小さくても良いですし、
株間も4cm~6cmほどと、狭くして植え付け、収量を上げるようにします。
植え付けが終わった後は、たっぷりと水を与えておきましょう。
特にマルチ栽培の場合は、雨が降っても畝の中に水が流れ込みにくいので、
土が乾いているようであれば、たっぷりと与えるようにします。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・ニンニクの芽 栽培
・行者ニンニク 栽培