球ニンニク用以外の種球は、球ニンニクにできる?
ニンニクにも品種がたくさんあり、地域や販売店によって、
扱っている品種は異なります。
実はニンニクには、品種以外にも種球を選ぶ要素があります。
それが、どの部分を収穫するか、です。
ここで気になるのが、球ニンニク用以外の種球を使用した場合、
球ニンニクの収穫ができるのかどうかです。
球ニンニクを栽培するのであれば、
球ニンニク用の種球でないといけないのでしょうか。
[球ニンニク用以外の種球は、球ニンニクにできる?]
■目的の収穫位置の違い
ニンニクといえば、地下にできる球根のようなものを収穫する、
球ニンニクのイメージが強いです。
けれど、球以外の部分も、ニンニクは食用となります。
・球ニンニク
ニンニクといえば、球ニンニクです。
複数の鱗片が1つに集まっています。
料理の香りづけや臭い消し、具として使われることも多く、
香りや辛み、旨みの強さは品種によって変わります。
・葉ニンニク
鱗片を植え付けた後、地上に出てくる葉の部分を収穫したのが、葉ニンニクです。
見た目はニラにそっくりですが、ニラよりも葉に厚みがあり、幅も広いです。
ニラのように使え、炒め物や汁物の実などに使えます。
・ニンニクの芽
芽といっていますが、新芽部分のことではなく、
トウ立ちをした時の花茎の部分を指します。
スーパーでも年中店頭に並びますが、本来の旬は春です。
肉との相性が良いので、炒め物にするのがお勧めです。
・姫ニンニク
姫ニンニクは、最近よく見られるようになったもので、
まだ少し珍しいので、スーパーなどではあまり見られません。
球ニンニクの鱗片をばらし、皮を剥いた状態で水耕栽培によって芽を出させます。
芽が少し出た時点で収穫し、出荷されます。
収穫した時に、根や芽はつけたままとなるため、見た目はとても不思議です。
けれど、根も芽もすべて食べることができる上、
栄養価もとても高いということで、注目されています。
丸ごと使った天ぷらなどが人気です。
■球ニンニクとして栽培できる?
球ニンニクを育てたいと思っていたのに、準備した種球が球ニンニク用ではなかった、
という失敗を経験している方も多いでしょう。
けれど、ニンニクは元をたどればすべて球ニンニクです。
葉ニンニク用の種球も、ニンニクの芽用の種球も、どれも球ニンニク丸ごとや、
鱗片をばらした状態で販売されています。
つまり、それをまた最後まで育てれば、球ニンニクになるということです。
ただ、品種によって鱗片の大きさや食味には違いが出ます。
葉ニンニク用の種球などは、鱗片が小さい品種を使うことが多いため、
球ニンニクとして育てても、球があまり大きくならず、
鱗片も小さめの仕上がりとなります。
育ててみたい品種や求めている食味が決まっている場合は、
欲しい品種の種球を買いなおした方が良いでしょう。
特に食味などは気にならないということであれば、球ニンニクとして育ててみましょう。
基本的な栽培法は、球ニンニクの育て方で問題ありません。
葉ニンニクを育てる時などは、株間を狭くすることが多いですが、
球ニンニクとして育てるのであれば、きちんと株間をとって育てましょう。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培