ニンニク 肥料食い

ニンニク栽培.com

ニンニク 肥料食い

読了までの目安時間:約 9分

 

スポンサードリンク


ニンニクは肥料食いだという話を聞いたことがあるでしょうか

 

 

ニンニク栽培を長く続けられている方や、家庭菜園を続けている方から、
「ニンニクは肥料食い」という言葉が出てきます。

 

菜園初心者の方がこの言葉を聞くと、
ニンニクは肥料をたくさん必要とする植物なのだと感じることが多いでしょう。

けれど本当にニンニクは、栽培中に肥料をたくさん必要とするのでしょうか?

 

 

[ニンニク 肥料食い]

 

 

■ニンニクと肥料

 

ニンニクを栽培する時、何を参考にしますか?
家庭菜園の本や雑誌、インターネットの情報など、
ニンニクを育てるための情報は世の中にたくさんあります。

 

中には本職の農家の方が、動画などで説明しているものもあります。
けれど調べれば調べるほど、情報が少しずつずれてくることがあります。

 

書いてあるものによって、与えるべき肥料の量が異なることがありますし、
無肥料で育てられると書いてあることもあるかと思えば、
肥料食いだから肥料は必ず与えると書いてある場合もあって、
初心者にとっては困ることもあるでしょう。

 

調べて得た情報のうち、どれかを試してうまくいけば、
それを続けてみるのも良いでしょう。

 

また試してみたけれどうまくいかなかったのであれば、
別の方法を試したり、自分なりに工夫してみるのも良いでしょう。

 

どれが正解ということはなく、自分で試してみるのが一番です。

 

「肥料食い」という言葉を聞くと、たくさん肥料を与える必要があると感じます。
ニンニクを育てる時、確かに養分が必要です。
土に養分がたっぷり含まれていれば、肥料を与えなくてもニンニクは育ちます。

 

また、ニンニクはとても丈夫な植物なので、
土に養分が足りない場合でも、枯れることはありません。

 

けれど、いざ収穫してみると、球部分がとても小さくなることが多いです。
土の養分や、ニンニク自身が葉で光合成を行って作る養分では足りない場合、
それを補うために与えるのが肥料です。

 

ニンニクは肥料を必要とする時期とそうでな時期があるため、
肥料を与えるタイミングがポイントになります。

 

多肥にしても、球が肥りやすくなるというものではないのです。

 

むしろ多肥にすると、病害虫の被害が出やすくなったり、
収穫したニンニクの味が苦くなったりすることがあるので、
多肥の状態で育てるのはお勧めできません。

 

 

ニンニクだと大食いになる管理人です(汗

 

 

■肥料の量より効果が出る時期

 

ニンニクを育てる時の肥料で大切なのは、
量をたくさん与えることではなく、いつ肥料効果を出すかです。

 

ニンニクの栽培期間は、だいたい秋~初夏です。
この栽培期間中、ニンニクはずっと勢いよく生長しているわけではありません。

 

勢いよく生育している時期と、ほとんど休眠している時期とがあります。
植え付けをして葉が地上に伸びる秋のうちは、生長している時期といえます。

 

この時期は養分が必要なため、元肥に含まれている肥料分を使ったり、
途中で追肥された肥料の養分を使って生長します。

 

けれど気温が低くなって冬になると、ニンニクは生長をほとんど止めてしまいます。
この期間中はほとんど養分が必要なくなるため、追肥の必要がありません。

 

春になって気温が上がってくると、また生育を始めるため、養分が必要となります。
そのため、春には再び肥料を与えます。

 

さらに生長してくると、花芽が伸びてきたり、
土の中の球が割れてたくさんの鱗片が形成されていきます。

 

ニンニクの状態が著しく変化するため、
この花芽が伸びる時期にも肥料が必要だろうと思うかもしれませんが、
この時期は肥料過多だと味が悪くなり、貯蔵性も低くなるので、肥料は与えません。

 

ニンニクは、秋のうちに冬に耐えられるようにある程度生長し、
その後休眠し、必要以上の養分を使わず溜めこみます。

 

春に生育を再開し、溜めこんだ養分と追肥によって、
足された養分で急成長し、夏の前に収穫期を迎えます。

 

養分を必要としている時期に肥効を出すことによって、
ニンニクを上手に育てることができるようになるのです。

 

いつでもどのような状態でも、肥料を効かせているという状態は、
ニンニクにとってはむしろ辛い環境となります。

 

 

■じっくりゆっくりの肥効

 

ニンニクは栽培期間の長い植物です。
肥効を強く出したい時は追肥を行いますが、
それ以外の時期にもじっくりと効く肥料を必要とします。

 

じっくりゆっくりと効く肥料は、一般的に緩効性肥料と呼ばれるものです。
ゆっくりと肥料成分が溶けだすことで、効果を長く持続させることができます。

 

さらに微量成分や土自体を活性化させるため、有機質の肥料もお勧めです。
有機質を含んだ肥料は、効果が出るまでに時間がかかる上に、
効果が出始めてもじんわりと効くため、急激に高濃度になることがありません。

 

また、土中の微生物のエサにもなるため、土を活性化することができます。
栽培前の土作りの段階で堆肥を入れますが、この堆肥も有機質肥料といえます。

 

有機質肥料は、多めに施しても肥料焼けなどの障害が出にくいのも嬉しいところです。
ただしあまりにも多く与えると、植物にとって有害なガスを出して、
生育を阻害することがあるので注意が必要です。

 

ニンニクに養分を溜めこませるためにじっくりゆっくり肥効が出る有機質肥料と、
葉などを育てるためにピンポイントで肥効が出る化成肥料をうまく組み合わせると、
おいしくて大きいニンニクを収穫することができます。

 

 

■ニンニクは本当に肥料食い?

 

ニンニクが肥料食いだという言葉は、嘘ではありません。
栽培中も元気な状態を維持し、生長に必要なだけの養分を、
必要な時に与える必要があるため、肥料はもちろん必要です。

 

痩せた土地で無肥料で育てていれば、球が思うように太らないことも多いです。
なので、ニンニクは肥料食いだといわれることが多くなったのかもしれません。

 

けれど、いつも大量の肥料を与えるようにする、
という意味ではないことを覚えておきましょう。

 

■参考

・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培



スポンサードリンク

 

タグ : 

ニンニク栽培 Q&A

人気の記事