ニンニク 鱗片 大きさの差
Q:ニンニクを育てようと種球を購入しました。
鱗片にばらしてみると、大きさにばらつきがあります。
サイズの大きさものと小さなものとでは、生育や収量に違いは出ますか?
A:品種にもよりますが、10g~15gが最適なサイズです。
[ニンニク 鱗片 大きさの差]
ニンニクを育てる時、種球を準備して鱗片をバラバラにします。
この時、同じ球であっても、鱗片のサイズには多少のばらつきがあります。
鱗片の大きさによる生育の違いや収量の差ですが、やはり多少は出ます。
大きな鱗片と小さな鱗片を同じ環境、同じ管理方法で育てると、
大きな鱗片の方が栽培期間中の生育状態が良く、
球の重量も大きくなる傾向にあります。
ただ、鱗片が大きければ必ず大きく育つ、
小さいと必ず小さく育つ、とも限りません。
大きくても栽培中の管理やその年の気候によって、
とても小さく育ったり、栽培途中で生育不良となるケースもあります。
反対に、鱗片が小さくても丁寧に栽培することで、
通常と変わらない球サイズに育つことも多くあります。
栽培前には、一度鱗片ごとにばらばらに崩しますが、
この時に選別をしておくのがお勧めです。
選別のポイントは、次の通りです。
1. カビや変色、腐敗、病害や害虫の兆候がないかをよく観察し、
あれば取り除きます。
ニンニクは、前年に育ったニンニクの球を種球として利用します。
そのため、種球が育った時に害虫や病気の被害にあっていると、
その病害虫をそのまま引き継いでしまうことがあるのです。
そしてその鱗片を使って栽培すると、また次の球にも病害虫が引き継がれ、
悪ければ途中で枯れてしまうこともあります。
2. 鱗片ごとの重量をはかり、サイズ別に分けておきます。
サイズ別に分けることで、大きな鱗片からスムーズに植え付けに利用できます。
栽培に適した重さは、だいたい10g~15gほどです。
これより小さいと生育が悪く収量も落ち、
大きすぎると球割れや二次生長などを起こす可能性が高くなります。
ただし、ニンニクの品種によって、そもそもの鱗片のサイズが異なります。
中国産のニンニクや、島ニンニクのように、特別鱗片が小さい品種の場合は、
1つが5g前後でも普通に育ちます。
暖地向きの品種の場合、鱗片が小さいニンニク品種よりは重く、
7g~11gほどが適切です。
ホワイト六片のように、1つの鱗片がとても大きい寒地向き品種の場合は、
1個が12g~15gほどがお勧めです。
さらに、ジャンボニンニクは、通常のニンニクと比べて鱗片がかなり大きいため、
この10g~15gの範囲にはおさまりません。
ただ、1球についている鱗片の数も少ないので、ジャンボニンニクを育てる場合は、
極端に小さく弱々しいものでなければ、すべて植え付けに使っても良いでしょう。
その際は、大きい鱗片から使っていくのがお勧めです。
鱗片が中~大の品種からも、小さな鱗片が出てきます。
程よいサイズの鱗片と同じように育てても、
小さな球しか育たない可能性が高いので、
思い切って葉ニンニク用に栽培するのがお勧めです。
鱗片が小さい分、株間も狭くて済みますし、何より鱗片を無駄にせずに済みます。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培