ニンニク栽培 イノシシ
野生の若いイノシシ
イノシシ被害は、年々拡大の傾向にあるそうです。
出荷を目的としているプロの農家だけでなく、
家庭菜園であっても、被害がでることもあります。
特に山が近い場所では、住んでいるエリア付近にエサがなく困ったイノシシが、
町まで下りてくるという話もよく聞きます。
イノシシ対策としてニンニク栽培を行うことがありますが、効果はあるのでしょうか。
[ニンニク栽培 イノシシ]
■イノシシの被害
イノシシは体重が100kgにもなり、大型になれば150kgを越すこともあります。
体重が重く目前にすると巨体に驚きますが、動物などを食べることはほぼありません。
イノシシがエサとするのは、イネやサツマイモ、ジャガイモ、カボチャなど穀類やイモ類です。
また、肉食ではないながらも、土中のミミズなどを食べることがあります。
ミミズや土の中に植わっているジャガイモやサツマイモを探すため、
土の中に鼻を突っ込んでずんずん進みます。
そのため、イノシシに荒らされた畑は見るも無残な姿になります。
イノシシ自身が食べるために荒らした場所はもちろんですが、
100kg以上の巨体がうろうろと歩き回るため、
食害に合っていない場所もぐちゃぐちゃに踏み荒らされます。
体重は重いのに、体の幅は意外と狭いため、20cmほどの隙間があれば、侵入できます。
イノシシ対策を行っているエリアでも、造りが粗い場所や隙間があれば、
そこから侵入してきたイノシシが、大きな被害を出すこともよくあります。
イノシシの成獣
■ニンニク栽培 イノシシ
体が大きく力も強くジャンプ力もあるイノシシには、なすすべもないように思いますが、
イノシシにも苦手なものがあります。
それは、臭いの強いものです。
ニンニクやネギ、タマネギ、トウガラシなどは、イノシシの食事の対象となりません。
イノシシが嫌がる臭いをさせることで、イノシシを近寄らせない効果が期待できます。
今回は、ニンニクを使ったイノシシ対策をご紹介します。
ただし、臭いだけではすぐに慣れてしまう場合があります。
臭いによるイノシシ対策だけでなく、電気柵などの対策も検討しておくのが良いです。
イノシシの移動した跡
・ニンニクを栽培する
イノシシが通りそうな通路に、ニンニクを栽培することによって、
イノシシを忌避できるといわれています。
ニンニクを栽培しているからといって、ニンニクの臭いがするわけではありませんが、
人間の何倍も鼻のきくイノシシには、ニンニクの強烈な臭いが分かるのかもしれません。
ニンニクは株間が狭くても育てられるので、
収穫目的でなくても、畝間や畑の脇などのスペースを利用すると良いでしょう。
ウリ坊
・ニンニクを潰す
ニンニクの強烈な臭いを最大限に生かすのであれば、
ニンニクを潰してまいたり、吊るしたりするのが効果的です。
ニンニクは皮のままの状態だと、あまり臭いが分かりません。
けれど、皮を剥いて鱗片を潰すと、途端に強烈な臭いが放出されて広がります。
潰したニンニクを、イノシシが入り込みそうな場所や通路にまいておく、
あるいはネットなどに入れて吊るしておくことで、
ニンニクの臭いでイノシシを忌避できます。
イノシシが嫌いな臭いには、ニンニク以外にも、
ウルフピーやトウガラシ、ミントなどのハーブ類もあるので、
いくつか組み合わせるのもお勧めです。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培