ニンニク栽培 暖地
沖縄 島ニンニク
ニンニクは、日本全国どこでも育てることができる植物です。
日本のスーパーでは、青森県産のホワイト六片が目立ちますが、
青森県などのような寒冷地だけでなく、暖地での栽培も可能です。
ニンニク栽培を暖地で行う場合、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。
[ニンニク栽培 暖地]
■ニンニク栽培 暖地
ニンニク栽培は、暖地でも寒冷地でも、基本となる管理はあまり変わりませんが、
いくつかの注意点を守ることによって、さらに良いニンニクを育てることができます。
・品種選び
暖地であっても寒冷地であっても、育てるニンニクの品種には注意します。
ニンニクはどれも同じように見えますが、
実は暖地向き品種と寒冷地向き品種に分かれています。
日本を代表するニンニク品種といえば、ホワイト六片です。
暖地であっても、ホワイト六片の種球が販売されていることがありますが、
ホワイト六片は寒冷地向きの品種です。
できれば、平戸ニンニクや上海早生などの暖地向き品種を選びましょう。
暖地である沖縄で栽培されている島ニンニクも、暖地なら育てやすいです。
暖地で寒冷地向きの品種を無理に育てても、
生育の性質と気候が合わず、球の肥大が悪くなります。
・植え付け時期を守る
暖地の場合、植え付け適期よりも早く植え付けると、まだ気温が高すぎてしまい、
土の中で鱗片が腐敗する可能性が高くなります。
基準となる中間地であれば、9月~10月が植え付け適期となりますが、
暖地はそれよりも少し遅めの植え付けが可能です。
暑さが少し和らいできた、10月上旬~11月中旬を目安に植え付けを行いましょう。
・追肥のタイミング
ニンニクは栽培期間がとても長いですが、おもな追肥のタイミングとしては、2回です。
1回目は、植え付けてから1ヶ月ほど経った頃です。
そして2回目は、冬越したした後、2月中旬~3月に追肥を行います。
ここで問題になってくるのが、育てているニンニクの品種です。
暖地であっても、一般的な品種であれば、3月中旬までの追肥で十分間に合います。
ところが、上海早生や遠州極早生などの、早生タイプの品種を栽培している場合は、
通常と同じ追肥のタイミングでは遅すぎます。
だいたい収穫適期の2ヶ月ほど前が、止め肥の時期だと考えると、
4月に収穫できるものであれば、2月には必ず追肥を終えている必要があります。
栽培している品種をあらかじめ調べ、特性を知っておくと、
追肥遅れによる失敗が減ります。
収穫時期はきちんと見極めましょう
・収穫のタイミング
暖地は、寒冷地に比べると気温の上昇が早いため、
収穫時期も少し早くなることが多いです。
その分、夏野菜の苗の植え付け時期とかぶるということもあり、
スペースが限られている家庭菜園では、焦って収穫してしまうことも多いようです。
適期よりも早くに収穫すると、球の肥大が十分なため、収量が落ちます。
暖地向き品種の多くは、1つの球に小ぶりの鱗片がたくさんつくため、
球の肥大が十分でないうちに収穫すると、さらに球が小さくなる傾向にあります。
一定以上の収量を確保するためにも、収穫時期はきちんと見極めるようにしましょう。
また、早生タイプの品種を栽培している場合、
地上部が枯れていないのに、収穫適期を迎えていることがあります。
通常、ニンニクは地上部の茎葉が黄変してくる頃が、収穫の目安となります。
ところが、栽培している品種によっては、地上部がまだ青々として元気に見える時点でも、
球の肥大が完了している場合があるのです。
球の肥大が十分な状態で、地上部が枯れるのを待ってしまうと、
球が過剰に大きくなってしまい、球割れなどの症状が出てきます。
球割れすると、貯蔵性が低くなったり、病害虫の被害を受ける原因にもなるので、
適期を見逃さないように注意しましょう。
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適期になったら、1株だけ試し掘りをしてみましょう。
球のお尻の部分を見て、
根が伸びている部分と回りの鱗片が同じくらいの高さになっている、
あるいは中心がやや凹み気味の場合は、球の肥大が十分です。
中心が出っ張っていれば収穫にはまだ早いですし、
中心が大きく凹んでいる場合は、収穫が遅いサインです。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培