ニンニク 肥大時期
ニンニク栽培での最大の楽しみは、やはり収穫の時です、
ぷっくりと膨らんだ球が土の中から出てくると、得も言われぬ喜びを感じます
けれど、楽しみにしすぎるあまり、
本来の収穫時期よりも早くに収穫してしまうことがあります。
小さめでも構わないのであれば、早めの収穫でも良いですが、
やはりできるだけ大きく育ったものを収穫したいものです。
早すぎる収穫を避けるためには、ニンニクの肥大時期を知っておくと良いのですが、
肝心の球部分は地下にあるため見えません。
ニンニクの肥大時期とは、いつ頃なのでしょうか。
[ニンニク 肥大時期]
■ニンニク 肥大時期
ニンニクのおもな肥大時期は、5月頃から始まります。
これは、一般的なニンニクの収穫時期が、6月中旬~7月上旬である場合です。
つまり、ニンニクは収穫時期の1ヶ月半~2ヶ月ほど前から、
肥大を始めるということになります。
けれど、栽培している地域やニンニクの品種によっては、この限りではありません。
地域や品種によって、どれくらい時期に差が出るのでしょうか。
・地域による差
日本は細長い形をした国です。
同じ国内でも、北海道と沖縄では、まったく気候が異なります。
日本国内では、それぞれの温度帯によって、
大きく分けて暖地・中間地・寒冷地の3つがあります。
暖地は九州や四国、近畿地方、それから沖縄などの暖かい地方を指します。
気候が暖かい分、ニンニクが休眠に入るのが中間地や寒冷地に比べて早いため、
収穫も一番早く行われます。
だいたい収穫時期が5月中旬~6月となっているので、
4月には肥大が始まっていると考えて良いでしょう。
中間地は、暖地と寒冷地の中間くらいのイメージです。
暖地よりは涼しく、寒冷地よりは暖かい地域です。
中間地であれば、ニンニクの収穫は5月下旬~6月なので、
暖地とそう変わらない時期から肥大が始まります。
寒冷地は東北や北海道などの涼しい地域なので、
冬が終わって春になるのが少し遅く、その後の気温上昇も遅いです。
そのため、ニンニクが休眠から覚めて再生育を始めるのも遅くなります。
収穫時期は3つの地域の中で最も遅く、7月頃です。
そのため、肥大開始も遅く、5月以降ということになります。
ジャンボニンニク、大きかったです!
・品種による差
ニンニクといえば、ホワイト六片のイメージが強いですが、
実はそれ以外にも色々な品種があります。
大きく分けると、暖地向きと寒冷地向きの品種があり、
暖地向きの品種は早生の性質を持っていることが多く、
寒冷地向きの品種は晩生の性質を持ったものがほとんどです。
これは、暖地と寒冷地とで、大きな気温の差があるためです。
極早生や早生の品種は、冬になっても休眠しない、
あるいは休眠がごく短いのが特徴です。
そのため、暖地のように冬が短い、
あるいは冬の間も寒冷地ほど気温が下がらない場所の方が、育ちやすいのです。
反対に晩生の品種は、冬は深い休眠に入ります。
休眠期間が長く、なかなか休眠からさめないため、
寒さが長引く寒冷地に向いているのです。
もし暖地に晩生種を、寒冷地に早生種を植えると、
生育パターンがまったく合わず球も肥大しにくいです。
暖地に植えた晩生種は、暖かくなってもなかなか休眠がさめず、
ようやくさめたと思ったら、すぐに暑くなって次の休眠期へと入ってしまいます。
寒冷地に早生を植えると、冬が長すぎて生育できず、思うように球が肥りません。
このように、ニンニク栽培では、との土地に合った品種を選ぶことも大切なのです。
極早生や早生の品種を暖地で栽培すれば、
4月中に収穫となるものもあります。
この場合、一般的な品種を暖地で植えた場合の収穫適期である5月中旬~6月よりも、
さらに収穫が早くなるので、球の肥大期も2月頃からととても早くなります。
ニンニクは止め肥と呼ばれる、最後の追肥を行います。
鱗片の分球時期や肥大時期の前に済ませる必要があるので、
極早生や早生品種を育てる時は、追肥のタイミングにも注意が必要です。
中生や晩生の栽培に関しては、それぞれの地域による差と同じように、
肥大時期が変わっていきます。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培