ニンニク 種球 保存
ニンニク種球を、自分で作って保存し植え付けてみませんか?
ニンニク栽培では、種球をばらして鱗片ごとに分け、
鱗片を土に植え付けて育てます。
ニンニク栽培を毎年行っている方の中には、
種球を自家採種して保存し、植え付けているという方もいます。
収穫から次の栽培開始までの間、
ニンニクの種球はどのように保存すれば良いのでしょうか。
[ニンニク 種球 保存]
■ニンニク 種球の保存は?
ニンニクは、他の植物のように花を咲かせて種を採取して増やすのではありません。
ニンニク栽培では、球部分をばらして鱗片ごとにし、それを植え付けて育てます。
そのため、球ニンニクの球部分を、そのまま種球として保存しておきます。
ニンニクの収穫は初夏頃ですが、それから植え付けとなる秋までの間、
カビや傷みがないように保存するには、
以下の手順とポイントに気をつけて作業してください。
プロは発芽直後から種球に向く苗に目をつけているそうです
・種球の選別
ニンニクは、種球の状態の良し悪しによって、植え付け後の生育の良否が変わります。
種球の状態が悪ければ生育も悪くなり、
状態が良ければ生育も良くなる可能性が高いです。
ニンニク栽培では、カビや病気の兆候や腐敗のない、
鱗片が大きいものを種球として選びます。
小さい鱗片では、小さい球にしか育たないことが多いので、
できるだけ鱗片が大きいものを選ぶと良いでしょう。
ニンニク栽培中に病害虫のない良い苗に印をつけておくと便利です。
自宅で消費する分をあらかじめ除けておき、
残ったものの中から、優良な種球を選抜して残します。
種球として残すもの以外は、普通に食べる分と同じように消費できます。
・不要な部分を切る
収穫前にマルチは、取り除きます。
収穫したニンニクは、根をハサミやカマで切り落とします。
畑など土の上で、数日の間乾燥させた後、
ニンニクの茎部分20~30cmほどの長さに切り、
10個ずつくらいを束ねて保存します。
不要な部分がついたままだと、乾燥が遅れてカビや腐敗の原因になります。
せっかく残しておいた種球が傷み、次の栽培に使えなくなります。
茎葉の部分を編みこんで吊るして干す場合は、長く残したままでも構いません。
茎葉や根を切らないで、吊るさずに乾燥させた例
・乾燥させる
畑で天日乾燥させますが、たった数日では、
ニンニクに含まれている余分な水分は抜けません。
食用にする球ニンニクと同様に、しっかりと乾燥させておきます。
陰干しでも問題ありませんが、暖房と扇風機を使って熱乾燥する方法もあります。
・ばらすかばらさないか
種球は、基本的に球のまま保存します。
けれど、鱗片ごとにばらした状態で保存することもあります。
ばらした場合は、乾燥のし過ぎに気をつけてください。
・ネットかカゴに入れる
種球を保存する時は、吊るすことができるように、
紐を結ぶか編み込むか、ネットに入れるようにします。
通気性の良いカゴに保存しておいても良いですが、
この場合はニンニクがあまり重ならないようにすると、風通しを確保できます。
根は切ったほうが、良い種球になります
・風通しが良く涼しい場所
種球の保存で最も大切なのは、カビや腐敗を発生させないことです。
カビの発生を増やし、腐敗の可能性を高めるのが、高温多湿の環境です。
種球として保存するニンニクを収穫するのは、気温が上がり始める初夏頃です。
この時、梅雨に入ると湿度も高くなります。
この時期、最も種球の品質が落ちやすいので、保存状態には気を配ります。
風通しが良く、できるだけ涼しい場所に置いておくことで、
湿気がこもるのを防ぐことができます。
1週間に1度くらい、乾燥の具合を見つつ、
種球の位置を上下左右に換えるとカビや腐敗を防ぐことができます。
また、熱い空気を含んでも、風通しが良い状態であれば、
湿気の少ない涼しい空気が流れるので、高温になるのも防げます。
・直射日光と雨に当てない
収穫して数日は畑に置いて天日乾燥させますが、その後は日陰に干して保存します。
直射日光が当たる場所では、どうしても高温になりやすく、また過度に乾燥を早めます。
種球は、表面の皮は乾燥した状態を保ち、
中の鱗片は乾燥させないようにすることが大切です。
中の鱗片まで乾燥すると、全体の水分が減りすぎて重みがなくなり、
発芽不良を起こすことがあります。
また、雨に当てないことも重要です。
雨に当たれば、それだけ湿気を吸うことになるので、カビや腐敗の原因となります。
せっかく風通しの良い場所に置いても、雨などの水分が当たる場所に保存すれば、
使えない種球となってしまいます。
植え付け前には、種球を消毒しましょう。
>>ニンニク 種球の消毒
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培