ニンニク 日陰で育つ?
ニンニクを育てたいけれど、
日陰が多く日当たりの良い場所がないことがあります
基本的には日当たりの良い場所で育てるニンニクですが、
日陰になる場所で育てるとどうなるのでしょうか。
また、日陰では育てることができないのでしょうか。
[ニンニク 日陰で育つ?]
■日当たり
栽培期間の長く、地下の球に養分をたっぷりと溜め込むニンニクにとって、
日当たりは良い方が栽培に適しています。
日当たりが悪くなると、それだけ生育が悪くなり、
収穫しても球が小さかったりすることが多いです。
しかも生育が悪くなり、株が弱りやすいということにもつながります。
株が弱ってしまうと、ちょっとしたことで病気に感染しやすくなったり、
害虫の被害を受けて枯れやすくなったりと、良いことはありません。
そのため、ニンニクを育てるためには、できるだけ日当たりが良いです。
とはいえ、すべての家庭でそのような好条件の場所があるとも限りません。
午前中いっぱいは日の当たる、半日陰といわれるくらいの日陰であれば、
工夫次第でニンニクを育てることができます。
ただ、どうしても日向で育てたものに比べ、
球の肥大が小さくなるので、そのあたりは理解してチャレンジしてみてください。
半日陰であれば、なんとか植え付けから収穫まで育てることができますが、
それよりも日当たりが悪くなると、さすがに栽培自体が難しくなります。
明るいけれど直射が当たらない、明るい日陰と呼ばれるような場所や、
暗い完全な日陰では、ニンニク栽培はできないと思った方が良いでしょう。
それでも試してみるのも、実験として興味深いでしょう。
■半日陰で球ニンニクを育てる
半日陰でニンニクを育てる場合、気になる点がいくつかあります。
・日照時間
日照時間に関しては、地植えで育てるのであれば、
少しでも日照時間の長い場所を選ぶようにします。
どうしても難しい場合は、いっそのことプランターなどで栽培し、
日当たりの良い場所に移動させるという手もあります。
・湿気やすい
ニンニクは水はけの悪い土で育てていると、地中の根や球を傷めることがあります。
日照時間の短い場所では、土に光が当たる時間も短くなるため、
一度土を湿らせると、乾きにくいことが多いのです。
そのため、土は水はけの良い状態に調整しておく必要があります。
地植えの場合は、畝を高くすると、水はけが良くなるので、試してみてください。
容器栽培の場合は、市販の培養土で構いません。
ただ、市販のものの中には、なぜかやたら水はけが悪い場合があります。
水はけが悪くないかをチェックしてから使いましょう。
葉ニンニクなら、半日陰でもじゅうぶん育てられます
■どの部位を狙うか
ニンニクといえば、球ニンニクの栽培を思い浮かべますが、
ニンニクは、いろいろな部位があります。
葉の部分を収穫して食べる葉ニンニク、
トウ立ちした花茎を食べる茎ニンニク(ニンニクの芽)もあります。
日照条件の悪いところで育てると、どうしても球の肥りが悪くなります。
ニンニクの芽も、品種によっては外まで花茎が伸びないものもあるので、
あまりお勧めできません。
そんな中で、葉ニンニクだけは、日当たりの悪い場所でも育つのでお勧めです。
あまりにも日当たりの悪い場所だと、葉ニンニクでも生育不良になりますが、
半日陰くらいの日照があれば、収穫するところまではたどり着くことができます。
むしろ半日陰の場所では、葉が柔らかめに育つので、食べやすくなります。
葉ニンニクは、地上部の葉だけを収穫するのではなく、
地下部分ごと引き抜いて収穫し、根だけを落としてしまえば、
あとは全て食べることができます。
ニラやネギとはまた違った、ニンニクの香りのする葉物は珍しいですし、
球ニンニクと同様にスタミナ野菜としても好まれています。
行者ニンニクも育てられます
■日陰で育てる時の注意点
日当たりの悪い場所でニンニクを育てる時、
基本的な育て方は、日当たりの良い場所で育てる時と変わりません。
ただ、注意したいのが病害虫の発生です。
日当たりの悪い場所は、風通しが悪かったり、
土の湿気が抜けにくかったりするため、病害虫の被害が出やすいです。
水はけの良い土を使ったり、できるだけ風通しの良い環境を作り、
普段の見回りもこまめに行うようにしましょう。
葉に病斑ができていたり、食害痕を見つけたりしたら、すぐに対処します。
ニンニクの病気は、早期発見して対処すると、なんとか治癒できるものもあります。
害虫被害も、軽ければ軽いほど、その後の生育に影響が出にくくなるので、
何事も早めに発見して手を打つことが大切です。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・ニンニクの芽 栽培
・行者ニンニク 栽培