ニンニク栽培 台風
強風で倒れるネギたち
ニンニク栽培は秋に植え付けをして初夏に収穫をするので、
台風はあまり関係ないことだと思っていませんか?
栽培する地域によっては、台風がやってくることもあります。
また、近年は異常気象が目立つため、時期外れの台風が来ます。
台風による強風で葉が折れたり、株が倒れてしまう怖れがありますし、
収穫が近くなったものは大雨によって傷む可能性もあります。
ニンニクのための台風対策は、どうすれば良いのでしょうか。
[ニンニク栽培 台風]
■強風の被害
台風といえば風です。
雨があまり降らない場合でも、風だけが強いこともあります。
ニンニクの植え付けは9月頃から始まりますが、
すでに植え付けをして芽が出てきた頃に台風がくることがあります。
また、収穫間近になってから台風がくることもあります。
芽が出てすぐのニンニクは、なんとも弱々しく、見るからに風で倒れそうです。
発芽直後のニンニクは、根が強く張っていないので、
強い風にあおられて根が浮くことがあります。
また、せっかく伸びてきた葉が傷ついたり、
ちぎれて飛んでいってしまうこともあります。
冬までにある程度の葉数を確保しておくことも、
元気なニンニクを栽培するには大切なことです。
なのに葉がちぎれてしまっては、その後の生育が鈍りがちになります。
傷がついたりちぎれてしまった傷口から菌が侵入し、
病気にかかることもあるので厄介です。
収穫間近になると、葉数が増えている上に背も高くなってきています。
背の高くなったニンニクは、風の抵抗が強くなり、影響を受けやすくなります。
株全体が倒れてしまうと、いくら根が張っていてもひとたまりもありません。
また、発芽直後と同様、傷部分から菌が入り込み、病気にかかる可能性が高くなります。
ニンニクは大雨に弱いです
■大雨の被害
台風によって大量の雨が一度に降ると、それだけ土に水が染み込みます。
粘土質気味の土だと、台風が去った後も湿気がとれず、
じめじめと過湿状態になることがあります。
ニンニクは過湿によって根が傷み、根が傷むと生育が悪くなったり、
病原菌が根から侵入して病気になったりします。
また、大粒の雨が大量に降ることで、葉が折れたり傷むことがあります。
横殴りの雨で、本来は水が溜まらないような葉と葉の隙間などに水が入り込み、
そこからカビが生えたり傷んだりすることもあるため、雨は侮れません。
■台風対策
台風対策は、容器栽培か露地栽培かによって、対策法が異なります。
育て方や生育段階に合った対策を実践することで、
ニンニクを台風の脅威から守ることができます。
・容器栽培の場合
プランター、鉢など、容器栽培をしている場合は、
風や雨が当たりにくい場所に移動させるのが、一番簡単な方法です。
物陰に置ければ良いのですが、良い場所が見つからない場合は、
台風が通りすぎるまでの間だけ、玄関など室内に入れてしまいましょう。
本来、室内に入れるのはあまり良くありませんが、
台風が過ぎ去るまでの間のような、ごく短い間であれば問題ありません。
台風が過ぎた後は、早めに屋外の日当たりの良い場所に出し、
通常のように管理します。
・地植えの場合
地植えでニンニクを育てている場合、
容器栽培のように簡単に動かすことができません。
そのため、場所を動かさずに台風から守る必要があります。
要領としては、トンネルをかけるのと同じです。
不織布をかけた上からビニールシートをかぶせたり、
短期間だけなのでビニールのみをかぶせておくのも良いでしょう。
ビニールを上からかぶせることで、雨除けにすることができます。
また、株をビニールや不織布で覆うことで、風によって倒されるのを防ぎます。
ニンニクの生育段階によって、背の高さが異なるので、支柱の高さで調整します。
ニンニクの背が低いうちなら、U字支柱や曲がる支柱でも十分対応できます。
収穫が近くなっていたりして、背丈が出てきている場合は、
棒状の支柱を使って設置しましょう。
いずれにせよ、通気性が悪くなるので、台風が過ぎたらできるだけ早いうちに、
不織布などを取り除いておくようにしましょう。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・ニンニクの芽 栽培
・行者ニンニク 栽培