ホワイト六片 六片にならない
ホワイト六片は、日本でもっとも多く栽培されているニンニク品種です
ホワイト六片の生産地で有名なのは青森県ですが、
青森県に限らず、日本全国で育てられています。
ホワイト六片は、表皮や鱗片の色が白いこと、鱗片が6個つくことから、
ホワイト六片と呼ばれるようになりました。
ところが、ホワイト六片を育てたはずなのに、
鱗片の数が六片にならないことがあります。
これはいったいどうしてなのでしょうか。
[ホワイト六片 六片にならない]
■ホワイト六片 六片にならないのは?
ホワイト六片は、白い色と鱗片が6個つくことからその名がつけられました。
ホワイト六片は家庭菜園でもとても人気のある品種なので、
園芸店やホームセンターでは、種球もたくさん販売されています。
実際に育てて収穫してみると、なぜか鱗片の数が6個ではないことがあります。
鱗片が6個つくから六片と名がついているはずなのに、
6個ではないと何か病気ではないかと気になります。
ホワイト六片は、六片にならないことがあるのでしょうか。
ホワイト六片の種球
・六片とは限らない
ホワイト六片は、確かに鱗片が6個つくことでそう呼ばれるようになりましたが、
実は生育の状況によっては、鱗片の数が前後することがあります。
ニンニクは生長過程で鱗片が分かれ、その鱗片が肥大していきます。
この鱗片が分かれる段階で、数が6個なら六片になります。
ホワイト六片といっても、100%の確率で鱗片が6つに分かれるわけではありません。
同じホワイト六片の種球から分けた鱗片を育てた場合であっても、
株ごとに4片~8片くらいになるのが普通です。
鱗片の数が多すぎる場合は、品種違いの可能性もありますが、
多少の数の差なら、個体差によるものなので、問題ありません。
鱗片の数があまりにも少ないという場合は、
栽培途中に分球ができないていない可能性が考えられます。
ニンニクの中には、一片種と呼ばれる分球しないタイプの品種があります。
分球してない場合、ホワイト六片ではない品種を育てていた可能性が高いです。
また、あまりにも早く収穫を行うと、
分球前の収穫となり、鱗片が極端に少ない場合があります。
ニンニクは、地上部が半分以上変色して枯れてから収穫するのが一般的です。
早すぎる収穫は、鱗片の減少の原因となります。
皮を剥いてみると……
7片あります、左下側が割れています
・六片でなくても
家庭菜園で育てたホワイト六片だけでなく、
スーパーなどで購入したホワイト六片でも、鱗片の数が異なる場合があります。
鱗片の数が違うと、病害虫が原因ではないかと心配になりますが、
ある程度は個体差の問題なので大丈夫です。
ニンニクは病害虫によって、鱗片の数が増減することはありません。
鱗片の数が違うことに加え、病害虫の症状が見られる場合もありますが、
鱗片の数と病害虫の有無は別の問題です。
鱗片の数が六片でなくても、鱗片や表皮にカビや腐敗が見られず、
鱗片にケロイド状の症状などが見られなければ、特に問題ありません。
また、鱗片の数が違っても、ホワイト六片が持つ食味は変わりません。
鱗片1つ1つが大ぶりで、加熱した時のほくほく感、ねっとり感、
そして、甘みと旨みの凝縮された濃厚な味わいも変わりませんね。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培