ニンニク栽培 12月
12月のニンニク畑
ニンニクは、どの品種も比較的寒さに強い性質を持っています。
12月に入ると、気温もぐっと下がり、寒い日が増えてきます。
日中もあまり気温が上がらず、他の植物も生育が止まったり、
枯れてくる季節です。
そんな中でも、ニンニクはまだ生育をじわじわと続けています。
12月は、ニンニク栽培で重要なポイントとなる作業がある月です。
12月に必要な作業とは、何があるのでしょうか。
[ニンニク栽培 12月]
■12月のニンニク
9月~10月に植え付けたニンニクも、
12月には発芽できるものはすべて発芽しているはずです。
球ニンニクよりも植え付け時期が遅めの葉ニンニクも、
12月には芽が出そろいます。
最初はほんの少しだけ、土から顔を出していた芽も、
気付けばある程度の長さになっています。
葉の枚数も少し増え、3枚前後にまでなります。
寒地のように寒い地域では、霜が降りるようになり、
気温もぐっと下がってくるので、そろそろ生育が止まってくる頃です。
中間地や暖地では、まだなんとか生育を続けられる気温であることが多いため、
生育は止まっていません。
暖地用の品種の中には、ほとんど休眠せずに生育する品種もあるため、
暖地ではまだまだ青々とした葉を見ることができます。
追肥を忘れずに行います
■12月の作業
・追肥
12月は追肥の時期です。
栽培開始時に、元肥として化成肥料や堆肥を入れていますが、
そろそろ切れてくる頃です。
栽培法によっては、これよりも早めに追肥する場合もありますが、
基本としては12月です。
中間地や暖地では、まだ生育を続けているので、この時期の追肥は効果的です。
追肥をすることで、休眠前の養分を植物内に溜めることができます。
溜めた養分は、休眠中にも少しずつ使われますが、
休眠直後の生育再開の時にも多く使われます。
生育を再開した時、養分が足りていないと、
生育が緩慢になってその後の球の肥りが悪くなるので、
休眠前の肥料切れには注意が必要です。
特に、中間地や暖地では、寒地に比べると収穫が早いので、
休眠後の生育が悪いと、球がかなり小さくなります。
暖地向きの品種は、鱗片が小さいものが多く、
球肥大が悪いと余計に鱗片が小さくなり、
皮が剥きにくく調理に使いづらくなるので、注意が必要です。
追肥をする時は、1平米あたり大さじ3杯~5杯の緩効性肥料がお勧めです。
緩効性肥料を使うことで、休眠直後にも肥料が切れずにじんわりと効いているので、
いきなり肥料切れを起こす心配がありません。
・水やり
気温が低くなっても、土が乾いているようであれば、水やりを行います。
寒さにともなって、空気も乾燥してきます。
また、晴天が少なくても降雨が少ないことが多く、
意外と土が乾燥しやすい時期でもあります。
土の量が制限されている、プランターや鉢を使った容器栽培では、
土が乾燥していると感じたら、水やりを行います。
地植え栽培では、ほとんど水やりの必要はありませんが、水もちが弱い土の場合は、
土の状態を時々チェックして、乾燥しているようであれば、水やりを行います。
水やりをする時間帯は、午前中がお勧めです。
朝に水やりを行っておけば、夕方には余分な水が切れます。
霜が降りるような地域では、夕方など気温が下がってくる時間帯に水やりを行うと、
夜間に土が凍る原因となるので、注意が必要です。
土の乾燥が気になる場合や、寒さが気になる場合は、
敷きワラなどを使ってマルチを敷いておくのがお勧めです。
ワラやバークチップなどの有機マルチを敷くことで、空気層ができます。
この空気層が、空気中の冷気をニンニクや土に当てにくくしてくれるので、
特に寒い地域での栽培にはお勧めの方法です。
・脇芽かき
すでに脇芽かきを終えている時期ですが、
見回りの時に複数の芽が出ているのを見つけたら、脇芽かきをしておきます。
脇芽は小さいので、他の芽よりもかなり遅れて出てくることもありますし、
一度脇芽かきをしていても、途中で切れてまた伸びてくることもあります。
脇芽の再発は異常ではありませんが、見つけたら取り除いておきましょう。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培