ニンニクの肥料
収穫間近のニンニク、球の質や大きさには元肥、追肥が大きく影響します
ニンニクを栽培する時、肥料は欠かせない存在です。
肥料を与えるタイミングや量で、ニンニクの質や大きさが変わります。
肥料の間違った与え方は、ニンニクの球や根を傷める原因になり収量も落ちます。
適切なタイミングで、適正な量を与えるようにしましょう。
[ニンニクの肥料]
■ニンニクの元肥
ニンニクは栽培期間が半年以上と長いので、
じわじわと長期間肥料が効いている肥料が理想です。
そのため、元肥となるものはゆっくりと効くものが基本となります。
・地植え
地植えで育てる場合は、1㎡あたり完熟堆肥を5握り~6握り、
緩効性の化成肥料を大さじ7杯~8杯、元肥として入れます。
この時注意が必要なのが、堆肥の質と化成肥料の種類です。
堆肥は未熟なものを入れると、土の中で発酵が進んで、
ガスが発生し、根を傷めることがあります。
そのため、堆肥は必ず完熟のものを使うようにしましょう。
化成肥料には、即効性のあるものと、
ゆっくり効く緩効性のものとがあるので、
穏やかな効き目の緩効性肥料を選ぶようにします。
化成肥料は、窒素・リン酸・カリが同等のものか、
リン酸が少し多めのものを使うのが良いです。
・プランター
プランターなどの容器栽培の場合は、
市販されている培養土を使うと便利です。
培養土は、植物を育てるのにちょうど良い具合に配合してあるため、
自分で混ぜて一から作る面倒がありません。
元肥も最初から混ぜてあるものが多いので、
肥料を加えてから使う必要はありません。
ごくまれに元肥の入っていない培養土があります。
すでに持っている培養土が元肥の入っていないものであれば、
元肥として緩効性の化成肥料を加えてから使うようにします。
*長期的に花や野菜を栽培したい場合は、
用土を自分で作ると勉強になり、経済的でもあります。
ニンニクの肥料も販売されています C)SaveMart
■ニンニクの追肥
ニンニクには元肥を入れて育てるため、
頻繁に追肥をする必要はありません。
けれど、要所で追肥を行うことで、
葉数を増やして株を大きくし、球の肥りをよくします。
・地植え
植え付けた後から収穫までの間に、追肥をする回数は2回です。
1回目は植え付けから1か月ほど経ってから。
2回目は年を越して2月~3月頃に与えます。
与える肥料は、どちらも元肥に使った緩効性の化成肥料です。
1㎡あたり大さじ3杯~5杯くらいを、株間にまきます。
黒マルチをしている場合は、
マルチに穴をあけ、そこに肥料を入れましょう。
追肥は時期が遅れないように注意します。
植え付けから時間が経ってしまうと、
寒くなってしまい効率よく肥料が効きません。
年を越してからも、追肥が遅れると、
球の肥大が終わった後に肥料が効くことになり、
肥料焼けを起こしてしまう原因になってしまいます。
・プランター
プランター栽培であっても、追肥の回数は2回です。
追肥をするタイミングは、地植えと同じです。
与える肥料も、地植えと同じ緩効性の化成肥料ですが、
たくさん与えすぎないように注意しましょう。
株間に少量の化成肥料をぱらぱらと与える程度で十分です。
葉の色を観察して肥料を切らさないようにします
■葉の色が悪くなったら
5月以降、葉の色が黄色くなってきたら収穫のサインです。
ところが、まだ5月以前に、葉の色が薄くなることがあります。
これは肥料が切れているサインをニンニクが出しているので、
追肥をしてあげるようにします。
追肥の際に与える緩効性の肥料では、葉の色が戻りにくいので、
この場合与えるのは、即効性のある液体肥料です。
液体肥料は規定通りが、やや薄めに作って与えるようにします。
葉の色が悪いからと、毎日液体肥料を与えるのではなく、
1回与えた後は1週間ほど様子を観察して、
もしまだ葉色が悪ければまた与えるようにします。
葉の色が戻ったら、液体肥料を与えるのをやめましょう。
ニンニクは肥料が多すぎても、
根や葉、球の生育が悪くなるので注意してください。
*地植え、プランター栽培の方法をわかりやすく紹介しています。
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培