ニンニク 変色
ニンニクは一度に1玉全部使うことはあまりありません
1かけらずつ大切に使っていたら、青や緑、紫や茶色に変色してくることがあります。
ニンニクが変色するのは、なぜなのでしょうか。
また、変色したニンニクは食べられるのでしょうか。
[ニンニク 変色]
■ニンニクの変色
ニンニクを玉のまま保存していたり、少しずつ使ったものを置いていたり、
皮を剥いて切ったりすりおろした状態を保存していたりと、
その時々によって形状が異なります。
一番日持ちがするのは玉のままの状態ですが、
1玉一気に使わない限りは、中途半端に残った状態になることも多いでしょう。
けれど、残ったものも時間が経つと、変色してくることがあります。
ニンニクが変色する時の色は、大きく分けて3タイプです。
青や緑の寒色、赤紫やピンクなどの暖色、それから茶色です。
それぞれの色に変色する理由と、
変色したものが食べられるかをご紹介します。
すりおろしニンニクは、時間が経つと緑っぽく変色します
・緑、青
ニンニクが緑や青に変色していると、
あまりにも異質な色をしているため、驚きます。
緑や青に変色する時は、皮を剥いて空気に触れた状態になっている時が多いです。
特に、スライスやみじん切り、すりおろしたものなど、
細胞が壊れているものが緑や青に変色しやすい傾向にあります。
これは、ニンニクに含まれている、
アルキルサルファイド化合物と鉄分が反応して起こったものです。
つまり、いわゆる化学変化を起こしたことによって、
青や緑に変色しているのです。
この変化は毒性を生むものではないので、
見た目で少し驚きますが、食べても問題ありません。
ただし、ニンニクの表面にカビと思われるものが発生していたり、
嫌な臭いがしている場合は、食べずに処分しましょう。
・赤紫、ピンク
ニンニクの薄皮を剥くと、中が赤紫やピンク色になっていることがあります。
これの原因は、大きく分けて2つです。
1つは、ニンニクそのものが持っている特性です。
ニンニクにも色々と品種があり、品種特性で薄皮や鱗片の周りの少し分厚い皮が、
赤紫やピンクに染まるものがあります。
色の濃淡も個体差や品種差によって出るのですが、
皮を剥くと白い見慣れた鱗片が出てきます。
この場合は、まったく問題なく通常のニンニクと同じように食べることができます。
基本的には、最初から皮の部分だけ色がついているのですが、
中には使っている途中から色が変わってくるものや、
鱗片にもうっすら色がつくことがあります。
これは2つめの原因である、化学変化による変色です。
緑や青に変色する時と同じように、
ニンニクに含まれているアントシアニンと鉄分が反応し、赤紫やピンクに変色します。
時間が経ってから色が変わる場合は、これが原因と考えられます。
この場合も、特に問題なく食べることができます。
ただし、臭いに異変がある場合は、
変色以外の異常が出ている可能性が高いので、食べない方が良いでしょう。
すりおろしニンニクは、一回で食べられる量にしましょう
・茶色
ニンニクの皮や鱗片は白いイメージが強いですが、
実は品種間や個体差によって、完全な白ではない場合があります。
中には少し黄色っぽい色が入った白色をしていたり、
ごくごく薄い茶色っぽい色をしているものがあります。
こういったニンニクそれぞれの持つ個性のために茶色くなっている場合は、
特に問題はありませんので、いつも通り食べることができます。
ただ、ニンニクの皮や鱗片部分が明らかに茶色くなっているものや、
部分的に茶色くなっているものは、残念ながら傷んでいる可能性が高いです。
ごく薄い茶色になっていて、表面がざらついて乾いているものは、
害虫の食害痕の可能性もあります。
においに問題がない場合は、茶色く変色した部分を取り除いて使っても良いですが、
他に使えるニンニクがあるのなら、使わずに処分した方が良いでしょう。
また、生のニンニクではなく、発酵させた黒ニンニクの場合は、皮も茶色く
なっていますし、中の鱗片は名前の通り真っ黒になっています。
これは異常や傷んでいるわけではなく、発酵しているために変色しているので、
特に気にする必要はありません。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培
