ニンニク うまみ
ニンニクの発芽
ニンニクは世界各国で栽培され、使われている食材です。
料理の幅もとても広く、日本でも古くから民間療法として使われていたり、
現代でも料理やサプリにと、色々な使われ方をしています。
疲れた時に食べると、スタミナアップや疲労回復の効果がありますし、
そうでない時もニンニクの風味が好きでよく食べるということもあるでしょう。
そんなニンニクですが、なぜこれほどまでにおいしいのでしょうか。
ニンニクには、何か特別なうまみのヒミツがあるのでしょうか。
[ニンニク うまみ]
■ニンニクのうまみの正体
ニンニクをおいしいと感じるのは、いったいなぜなのでしょうか。
ニンニクには、グルタミン酸と呼ばれるうまみ成分が含まれています。
グルタミン酸には、脳を活性化する効果や、利尿作用があります。
日本で初めて見つかったうまみ成分としても有名です。
グルタミン酸を含んだ食品は数多くあり、
和食の基本でもあるダシに使われる食材に多く含まれています。
馬刺しにニンニク、美味しいですね
■うまみを引き出すためには
うまみ成分には、おもにグルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸、
と呼ばれるこの3種類が存在します。
これらのうまみ成分は、様々な食品に含まれています。
もちろん単体で食べてもおいしいものもありますが、多くの食材が、
他のものと合わせるとうまみが強まり、さらにおいしく感じるようになります。
実は、うまみ成分は単体ではなく、他のうまみ成分と合わせることで、
相乗効果を発揮することができるのです。
グルタミン酸を持つ食材とイノシン酸を持つ食材を合わせたり、
グルタミン酸を持つ食材とグアニル酸を含んだ食材を合わせたりすると、
うまみがアップします。
ニンニクにはグルタミン酸が含まれていますが、
含有量自体はそれほど突出して多いというわけではありません。
けれど、ニンニクは他の様々な食材との相性が良く、
イノシン酸やグアニル酸を持つ食材と合わせることで、
それぞれのうまみを増幅しているのです。
イノシン酸を多く含む食品には、魚介類や肉類があります。
魚介類や肉類をメインとした料理に、ニンニクが多く使われているのが納得できます。
グアニル酸を含む食品は意外と少ないのですが、
代表的なものとしては海苔やエノキ、干しシイタケがあります。
キノコ類もニンニクと相性が良いですし、
ニンニクとゴマ油を混ぜたものを塗って海苔巻きにするのも、
シンプルながらうまみの塊のようになります。
■ニンニク単体でおいしいわけ
ニンニクにはグルタミン酸といううまみ成分が含まれているものの、
含有率としては多いというほどではありません。
他の食品と合わせることで、うまみを増幅させることができるとはいえ、
ニンニクを単体で食べても、おいしいと感じることがあります。
特に、トースターやグリルを使って丸焼きにしたものは、
お酒にも合うおつまみになります。
グルタミン酸が含まれ、単体でもニンニクをおいしいと感じるのは、
うまみ成分だけの力ではありません。
まず、ニンニクは火を加えることで香りが濃厚になります。
人間の食欲は香りによっても刺激されるため、ただ単に味が良いものよりも、
香りが良いものの方がおいしいと感じやすいのです。
さらに、ニンニクには甘みもあります。
ホワイト六片のような鱗片が大きいタイプの品種であれば、
ほくほくとした食感と食べ応えも生まれます。
ニンニクはうまみ成分だけでなく、香りや食感、
甘みといったものが全て合わさることによって、
おいしいと感じることができているのでしょう。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培