ニンニク 春腐病

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ニンニク 春腐病

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ニンニク栽培では、水はけの悪い土、多肥、強風に気をつけます

 

 

春腐病(はるぐされびょう)は、

名前の通り春頃から症状が多く見られる病気です。

 

年を越した以降だけでなく、それ以前にかかることもある上、
かかってしまった野菜は完治が難しく、処分するしか方法がない怖い病気です。

 

春腐病の症状と対策を頭に入れておくことで防除につながり、
また感染した場合の対応も早くなります。

 

 

[ニンニク 春腐病]

 

 

■症状

 

年を越す前に感染した場合、葉の先端が細くなる、柳葉の症状が出ます。
春腐病の症状は葉が2枚~3枚くらいの頃から出始めるので、
初期の頃から感染の可能性はあるということになります。

 

主にマルチ栽培をしていると、年越し前の感染が増えます。

 

年を越した後に症状が出る場合は、葉に水浸状の病斑ができます。
進行すると、病斑が葉脈に沿って先端から根本に向かって大きく広がります。

 

根本まで病斑が広がる頃には、その葉の根本は腐ったように柔らかくなり、
引っ張るとすぐに切れてしまいます。

 

さらに症状が進むと、株元が柔らかくなり、球までも腐ったようになります。
腐ったように柔らかくなった部分からは悪臭はしません。

 

春腐病は、雨が降ったり、湿度が高いと病斑が広がりやすく、腐敗も進みます。
反対に、乾燥して晴れた日には、病斑部分が乾いて進行が遅くなる傾向にあります。

 

 

■原因

 

春腐病は細菌性の病気です。
水はけの悪い土や、窒素が多い状態で育つと、感染が多くなります。

 

春腐病のは、水分の多い土の中を移動して広がるため、
雨の多い年にも発生が多くなり、広がるスピードも速くなります。

 

冬の間に天候が荒れて強い風が吹くと、あおられて葉などに傷がつきます。
その傷から菌が侵入して感染します。

 

強風だけでなく、霜などによる凍害によってできた傷からも侵入するため、
春腐病を完全に傷を防ぐのは難しくなります。

 

その後、気温が上がってニンニクの生育が始まると、
ニンニクの中にいる菌の活動も活発になり、症状が出始めます。

 

 

凍害による傷にも注意します

 

 

■対策

 

まずは感染しないようにすることです。
菌が蔓延しないよう、水はけの良い土で育て、窒素分を控えめにしておきます。

 

また、菌は土の中に残るため、連作によっても感染の確率が高くなります。
連作を避けるか、土壌消毒を行ってから栽培するようにします。

 

プランターなどの容器栽培をする場合は、以前に使った古土ではなく、
新しい清潔な培養土を使った方が無難です。

 

◎効果的薬剤
春腐病に感染する前に、薬剤を使って防除するようにします。
バリダシン液剤(抗生物質)、ナレート水和剤、Zボルドー水和剤などが使えます。

 

薬剤によって、散布頻度や回数が決められているため、
使用方法・用量をよく確認した上で使用します。

 

◎感染したら
春腐病の場合、感染して症状が確認できた時には、
薬剤などによる治癒は難しくなります。

 

そのまま感染した株を残しておくと、土から他の株にも感染する可能性があり、
発見次第すぐに発症した株を抜きます。

 

抜いた株をそのまま畑に残しておくと感染源となってしまうため、
抜いた後はすぐに処分しておきます。

 

■参考

・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培



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タグ : 

ニンニク 病害虫 生理障害

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