ニンニク 生理障害
ニンニクの整理障害による葉の枯れ
ニンニクはとても丈夫な植物ですが、病害虫の被害にあうこともあります。
それとはまた別に、何らかの原因によって、障害を起こすことがあります。
ニンニク栽培で起こる生理障害には、どのようなものがあるのでしょうか。
また、どのように対策するのが良いのでしょうか？
[ニンニク 生理障害]
■ニンニク 生理障害とは？
ニンニク栽培で起こる生理障害といえば、
病害虫が原因ではない変色や変形などがありますが、
これらが収穫時に発覚しても、食べるのには問題はありません。
出荷目的での栽培では、見た目が悪いため、出荷が難しくなる場合もありますが、
家庭菜園で楽しむのであれば、何の問題にもなりません。
ただ1つ、少し気になるのが葉先の枯れです。
ニンニク栽培では、葉先が枯れてくるという症状がたびたび出ます。
何が問題かというと、原因が1つではないことです。
中には、病害虫が原因ということもあるので、注意してください。
生理障害の症状としても、葉先の枯れというのは出ます。
生理障害における葉先の枯れが起こる原因は、おもに3つです。
寒い土地で育てているホワイト六片、葉先が少し枯れています
・寒さ
ニンニクの葉先が枯れる原因の多くは、寒さによるものです。
ニンニクは、秋に種球を植え付けた後、地上に芽を伸ばして生長します。
その後、寒さが本格的になってくると生長が止まり、休眠状態に入ります。
この時、寒風や霜に当たることで、葉の先が傷んで枯れる症状が出ます。
少し葉先が枯れるのであれば、特に問題ありません。
冬の間は、新しい葉が伸びないので心配になりますが、春になって気温が上がり、
再び生育を始めれば、新しいキレイな葉がまた伸びてきます。
ニンニクはもともと寒さに強い植物なので、
よっぽどのことでなければ、防寒対策を行う必要もありません。
・乾燥
ニンニクは乾燥が進むと、葉先が枯れやすくなります。
完全な水切れを起こすと、葉先だけでなく、葉全体が枯れてきますが、
葉先が枯れてくる程度であれば、まだ回復は可能です。
ただし、あまりに過乾燥を頻発すると、
根が傷む原因になったり、球の肥大がうまくいかなくなるので、
早い段階で管理方法を見直すのがお勧めです。
収穫間近のホワイト六片、自然に枯れて来ます
・リン酸、カルシウム不足
葉の先が枯れてくると、肥料不足を疑いたくなりますが、
ニンニクの場合は、リン酸やカルシウムといった、
特定の成分が不足することで、葉先が枯れることが多いです。
ニンニクが育つのに必要な成分が不足する原因は、追肥忘れだけではありません。
肥料を適度に与えているはずなのに、栄養不足の生理障害が起こることがあります。
その原因は、水不足です。
粒状の肥料の場合、水に溶けることで肥料成分が土に広がります。
なので、水が不足すると、肥料が土の中に入っても、溶け出すことができず、
ニンニクが肥料を吸収できないので、葉先が枯れる生理障害が現れるのです。
一般的な肥料にはカルシウムが含まれていませんが、
微量成分としてカルシウムは土に含まれています。
また、栽培前の土作りの時に、苦土石灰を入れると、カルシウム補給となります。
この場合も、水が不足すると、ニンニクがカルシウム分を吸収することができず、
生理障害が起こりやすいです。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培
