ニンニク 後作
ニンニクを育てた後、何を育てようか悩む方は多いでしょう
ニンニクは後作として育てる植物に、どのような影響を与えるのでしょうか。
また、ニンニクの後作として適している植物には、何があるのでしょうか。
[ニンニク 後作]
■ニンニクの後作の注意点
ニンニクを植えることで、
植物とって害となる虫や菌を遠ざける効果があるとされています。
こういった植物のことをコンパニオンプランツと呼びますが、
ニンニクはたくさんあるコンパニオンプランツの中でも、
王様と呼ばれるほど効果が高い植物です。
ところが、ニンニクは秋に植え付けをして、収穫を行うのが6月～7月です。
収獲する時期が中途半端な時期になることも多いため、
ニンニクの後に何を育てれば良いのか困ることも多いです。
ニンニクはユリ科の植物で、基本的にはどの植物とも相性が良いです。
ただ1つ注意が必要なのは、エンドウなどマメ科の植物です。
マメ科の植物は、根に根粒菌と呼ばれる菌と共生することにより、
窒素分を供給してもらっています。
ニンニクの強い成分により、
マメ科の植物にとって大切な根粒菌をも遠ざけてしまいます。
そのため、ニンニクと一緒にマメ科の植物を育てるのはお勧めできません。
ニンニクを収穫した後にも、ニンニクの菌を遠ざける効果が残るため、
後作としてもマメ科は合いません。
マメ科の植物は、ニンニク栽培の後には向いていません
■ニンニクの後作にお勧めの植物
ニンニクにとって、マメ科は相性の悪い植物ですが、
それ以外であれば問題はありません。
ただ、次に問題になってくるのが、ニンニクの収穫時期です。
一般的な中間地の場合でも、ニンニクの収穫時期は6月頃です。
夏野菜は、5月のゴールデンウィーク頃が苗の定植時期となるため、
収穫時期と定植時期が微妙に合いません。
では、ニンニクの後作はどうすれば良いのでしょうか。
トマト、キュウリ、ゴーヤ、オクラも適しています
・夏秋野菜の植え付け
夏野菜の苗の定植時期は、だいたい5月です。
けれど、それを過ぎても定植できる場合があります。
例えば、トマトやキュウリなどは、6月中なら植え付けに間に合います。
ゴーヤやオクラもここから気温が上がって生育が旺盛になるので、
6月中でも問題ありません。
ナスも、早い時期に収穫は無理ですが、秋ナスを狙うなら十分な時期です。
つまり、6月中はまだまだ夏野菜の苗を定植できるというわけです。
早いうちから収穫を開始して、収穫できる量を増やすため、
気温が十分に上がった5月頃に定植するのが一般的となっていますが、
実はそれに限ったことではないのです。
もちろん、5月定植に比べて、1ヶ月遅い定植となるのですから、
収穫できるようになるタイミングも遅れます。
けれど何も育てられない、というわけではないのです。
ただし、梅雨が明けると急激に気温が上がり、日差しも強くなります。
梅雨明けまでに、定植した苗がある程度根を張っていないと、
急な暑さで弱ることがあります。
そのため、できれば6月中に植え付けておくのがお勧めです。
秋ナスを育てるなら、とても向いています
・花を植える
ニンニクの後作は、なにも野菜に限りません。
真夏や秋に見ごろを迎える草花であれば、
6月～7月でもまだ種まきや苗の定植が間に合います。
夏の花ならヒマワリ、秋の花ならコスモスがお勧めです。
どちらも種類が多いので、好みのものを選ぶと良いでしょう。
特にコスモスは、遅めに播種・定植することで、
背丈をコントロールすることもできます。
コスモスは背が高くなりすぎて困る場合は、遅めに育て始めれば大丈夫です。
・思い切って休ませる
どうしてもニンニクを収穫した後に育てるものが浮かばない時は、
思い切って土を休ませましょう。
腐葉土や堆肥、米ぬかなどを土に混ぜ込んで栄養補給をしたり、
太陽光を使った熱消毒を行い、土を綺麗にし作っておくのも良いでしょう。
6月にニンニクを収穫しても、少し経てばまた秋冬野菜の栽培が始まります。
中途半端に何かを植えて、秋冬野菜を栽培するスペースがなくなりそうな時は、
使う時まで休ませるのがベストかもしれません。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培
