ニンニク栽培 農薬
農薬散布のようす
ニンニクはとても丈夫な植物ですが、
栽培中に病害虫の被害にあうことがあります。
病害虫の被害が出ても、ニンニク自体が枯れてしまうことは少ないですが、
やはり生育不良や球の肥大が悪くなり、収量が落ちます。
病害虫の被害を抑えるために、排水改良やネットの設置などがありますが、
農薬の使用も効果的です。
ニンニク栽培で使える農薬には、どのようなものがあるのでしょうか。
[ニンニク栽培 農薬]
■病気に対する農薬
ニンニクがかかりやすい病気には、さび病や春腐病、葉枯病などがあります。
病気によって使える薬剤が変わるので、必ず使える病気が何かを調べ、
ニンニクに使えるかを確認してから使いましょう。
・さび病:アミスターオプティ、ラリー乳剤、オンリーワンフロアブル、Zボルドー水和剤
・春腐病:ナレート水和剤、Zボルドー水和剤、バリダシン液剤5
・葉枯病:アミスター20フロアブル、ダコニール1000、トリフミン水和剤、
ジマンダイセン水和剤
・黒腐菌核病:ベンレートT水和剤
■害虫に対する農薬
ニンニク栽培で被害が出る害虫には、チューリップサビダニとネギコガ、
アザミウマなどがあります。
あまり大きな害虫ではないので、目視で被害を発見するまでに時間がかかることが多く、
気付いた時には駆除が難しくなるケースもあります。
・チューリップサビダニ(種子消毒):アクテリック乳剤、ガードホープ液剤
・チューリップサビダニ(葉面散布):ハチハチ乳剤、トクチオン乳剤
・ネギコガ:アディオン乳剤、トクチオン乳剤、ダイアジノン水和剤34
・アザミウマ:ハチハチ乳剤、トクチオン乳剤
・アブラムシ:オルトラン水和剤、粘着くん液剤、ムシラップ
・ハダニ:アカリタッチ乳剤、粘着くん液剤、ムシラップ
■農薬を使用する時の注意点
・適応している農薬かチェック
農薬を使用する時は、必ずニンニクの登録があることと、
防除したい病害虫に適応しているかを確認します。
使用できる植物に関しては、後から変更される場合があるので、
購入時に確認をしていたとしても、
使用前には再度インターネットなどで最新情報を調べておきましょう。
・使用量を守る
農薬は、たくさん使えば良いというわけではありません。
規定通りに使用することで、最大限力を発揮することができ、かつ安全も確保できます。
必要以上にたくさん使うと、人体に影響することもあるので、注意が必要です。
反対に使用量が少なすぎると、効果が薄れて意味がなくなるので、
必ず使用量は守りましょう。
・使用頻度やタイミングを守る
使用できるタイミングや回数も、農薬ごとに決められています。
規定を守らないということは、安全や効果が保証されないことになるので、
タイミングや回数もあらかじめチェックしておきましょう。
・展着剤の使用
ニンニクの葉に散布する農薬を使う時、展着剤を使うのがお勧めです。
ニンニクの葉は表面がつるつるとしていて、薬剤が付着しにくい性質があります。
展着剤を使うことで、葉に付着しやすくなり、薬効が出やすくなります。
ただし、農薬の中には展着剤不要のものもあるので、注意します。
・薬液から自分を守る
農薬を使用する時は、手袋やゴーグルなどを着用し、
自分に薬液がかからないように注意します。
・近隣にも配慮する
農薬を使う時は、風がない日を選ぶのがベストです。
強風によって散布した薬液が飛ぶと、近隣に迷惑がかかります。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培