ニンニク 根腐れ
ニンニクは、収穫時にこのくらいの根が張っています
ニンニク栽培で起こりやすい失敗の中に、根腐れがあります。
いくら丈夫なニンニクも、根腐れによって根が傷んでしまっては、ひとたまりもありません。
すぐに枯れてしまうことはなくても、生育不良になって収量が落ちることがよくあります。
ニンニク栽培での根腐れの症状や原因をまとめたので、参考にしてください。
[ニンニク 根腐れ]
■ニンニク 根腐れ 症状
ニンニクの場合、春になると被害する球部分のすぐ下に根があります。
つまり最終目的である球部分のすぐ近くに、根がある状態なのです。
そのため、根が傷んだり腐ったりすると、球部分にも影響が出る場合があるのです。
もちろん、養水分を吸う根に異常が出れば、地上部にも症状が出ます。
ニンニクが根腐れを起こすと、どのような症状が出るのでしょうか。
・葉が枯れる
ニンニクに限らず、根は養水分を吸い上げる大切な器官です。
その根が傷んで根腐れを起こすと、養水分の吸い上げが悪くなります。
養水分の吸い上げが悪くなると、球の肥大に影響するだけではありません。
根腐れを起こしてまっさきに症状が出るのは、地上の葉です。
水分を吸えなくなったニンニクは、水切れを同じように葉先が枯れてきます。
その後、症状が進むと、どんどん枯れが広がっていき、
最終的には地上部がすべて枯れることもあります。
・病気の兆候が見られる
根腐れと密接な関係にあるのが、病気への感染です。
根が傷むことによって、そこから病気の菌が入り込み、病気にかかります。
この時、地際付近がとろけたようになる、腐敗臭がする、
地際付近が赤っぽい色になるなどの症状が出ている場合は、病気の可能性が高いです。
病気の兆候が出ている場合、すべての原因が根腐れとは限りませんが、
水はけの悪さによって助長される病気にかかった場合は、
地下にある根も傷んでいると考えて間違いありません。
■ニンニク 根腐れ 原因
ニンニクが根腐れを起こすのには、もちろん原因があります。
根腐れが起こった後は、回復が難しくなるケースも多いので、
まずは根腐れの原因を知り、根腐れが起きないように原因を取り除いておきましょう。
・長雨、水のやりすぎ
ニンニクが根腐れを起こす原因の多くは、長雨や水のやりすぎによる過湿です。
ニンニクは根が粗く、酸素の要求量が多いです。
長雨や水やりをすると、新しい新鮮な水分はたくさん入ってくるので良いのですが、
常に土の粒子に隙間に水が溜まった状態となるため、空気が入る隙間がなくなります。
そのような場所で長い時間いると、どうしても根が傷みやすくなります。
最初は小さな傷みも、徐々に広がっていって、根はぼろぼろになります。
すぐ近くの球部分にも腐敗が広がるケースもあるため、油断できません。
水やりに関しては、いつ与えるかを見直しましょう。
毎日与える、何日おきに与えるという水やりの仕方はやめ、
土が乾いたかどうかを確認してから与えるようにします。
冬の間は特に土が乾きにくいので、乾燥気味に管理するように意識します。
秋や春は、天気が不安定になりやすく、長雨になることも多いです。
水を与えていなくても、何日を雨が降り続くと、それが原因で根腐れを起こします。
天気を人の力で変えることはできませんが、
雨よけをしておくことで、雨によって水分が流れこむのを軽減できます。
ビニールトンネルでも良いですし、中が高温になるのが気になる場合は、
支柱にビニールの屋根をつけるだけでも、簡易的な雨よけ施設になります。
水はけの良い土を使い高畝にすると排水性が高まります
・水はけが悪い
多少雨が降ったり、水を与えすぎたなという時も、
水はけが良い土であれば、なんとかなることがあります。
反対に、雨が続いたわけでもないのに、
土の水はけが悪いと、根腐れを起こすことがあります。
水はけが悪い場所では、雨が降った後に水たまりができたり、
できた水たまりがなかなか解消されなかったりといったことが起こります。
水が抜けにくく、また乾きにくい状態にもなっているため、
じめじめとした環境が続き、根腐れが起こります。
栽培前には土作りを行い、水はけを良くしておきましょう。
また、高畝にして水はけを良くする工夫してしておくと、安心です。
■参考
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培
・ジャンボニンニクの栽培
・行者ニンニク 栽培
・ニンニクの芽 栽培