ニンニク 肥料不足
ニンニクを、基本に忠実に栽培していたと思っていても、
肥料不足を起こしてしまうことが多々あります。
肥料不足のニンニクの具体的症状と、
また、肥料不足と分かった場合の時期別の対処法をご案内します。
[ニンニク 肥料不足]
■肥料不足になると
ニンニクが肥料不足になると、
どのような状態になるのかを知っておきましょう。
肥料不足であることが早期に分かることにより、
対処でき、良い収穫を迎えることもできます。
・葉先が変色する
伸びた葉の先が、黄色く変色したり、
少し枯れたようになることがあります。
葉の他の部分に変色や病変がなく、害虫の被害がない場合は、
肥料不足である可能性が高いです。
植え付けて芽が伸び、葉の数が数枚になって以降、
このような症状が出た時は、追肥をして対処しましょう。
ただし、冬の間は追肥の必要はありません。
冬の間はほとんど生育しておらず、春以降に葉を伸ばし、
球を肥らせる準備をしている期間のため、肥料分が不要です。
冬季に無理に追肥すると根が傷み、
肥料焼けを起こすことがあるので気を付けます。
・球肥りが悪い
収穫してみたけれど、球があまり大きくなっていない場合は、
肥料不足が考えられます。
もちろん、他のことが原因の可能性もありますが、
環境に問題がなく、ニンニクの品種が地域に合ったものであれば、
肥料不足が原因とみて間違いないでしょう。
ニンニクの発芽
■肥料不足の時期別対処法
肥料不足だと感じた時、対処できる時とできない時があります。
もし肥料不足に気づいた時、対処できる時期であれば、
すぐに対処すると、立派なニンニクを収穫できる可能性があります。
・植え付けから冬前
植え付けた後から本格的に寒くなってくるまでの間に、
ニンニクは数枚の葉を出します。
この期間に、葉先が変色したり、枯れたようになったりと、
肥料不足の症状が出たのであれば、時期でなくても追肥を行います。
ニンニクは元肥として完熟発酵堆肥をたっぷり入れておきます。
堆肥はゆっくりと効果が出るため、
本来であれば植え付けから1か月ほど経った頃と、
年を越して2月~3月頃に2回目の追肥を行うだけです。
寒くなるまでの間に、1回目の追肥の時期がやってきますが、
それでも肥料不足の症状が出たままの場合は、
即効性のある液体肥料を与えて様子を見ます。
・冬の間
冬の間、肥料切れと同じく葉先が傷む症状が出ることがありますが、
これは肥料切れが原因ではなく、寒さのためです。
冬の間はむしろ肥料を与えると、
根や葉が傷んだり腐ることがあるため、追肥はしません。
・4月頃まで
冬が終わり、だんだんと暖かくなってくると、
ニンニクも生育を再開します。
2月~3月頃に、2回目の追肥を行いますが、
それ以降に肥料切れのサインが出た場合は、
冬前と同様に液体肥料を与えて様子を見ます。
ただし、追肥がプラスの効果を発揮するのは収穫の2か月ほど前までです。
それ以降に追肥をすると、ニンニクに苦みが出たり、
球が腐ったりすることがあるので注意しましょう。
試掘りをしてみてくださいね、こちらは紫々丸
・収穫間近
収穫が近くなった頃、ニンニクがどれくらい肥ったかを、
試掘り=軽く掘って確認する場合があるでしょう。
その時、思っていたよりも肥っていなかったからといって、
追肥をしてはいけません。
ニンニク栽培で追肥が可能なのは収穫の2か月ほど前までです。
この時点では、葉に肥料切れのサインが出ていても、
球の肥りが悪くても、追肥はおすすめできません。
収穫の目安は、半分くらいの葉が黄変した頃です。
球肥りを確認した時期にもよりますが、
終盤で急激に球を肥らせることもあるため、
実際に収穫するまでは、本当に失敗だったかどうかは分かりません。
もし肥料に細心の注意をはらったにも関わらず、
収穫したニンニクが小さかった場合は、
肥料以外の何かが原因であることが考えられます。
球が小さくなった原因を確認し、次の栽培に活かしましょう。
*地植え、プランター栽培の方法をわかりやすく書いてみましたのでご確認ください。
・ニンニク 地植えの栽培
・ニンニク プランターの栽培