ニンニク 発芽から収穫まで
植え付けてから発芽し、収穫するまでの間、
ニンニクは地上部と地下ではどのような動きをしているのでしょうか。
[ニンニク 発芽から収穫まで]
■休眠~発芽
・休眠
ニンニクは球の肥大が終わると、
葉が枯れて鱗茎は高温になると休眠に入ります。
休眠の時期は、7月上旬~9月上旬とされ、
だいたい1か月~2か月の間休眠します。
休眠期間は品種によって異なり、
暖地向きの品種は短く、寒冷地向きの品種は長い傾向にあります。
中には休眠をしない品種もあります。
休眠していたニンニクは、
自然下で8月中旬~9月上旬頃に休眠からさめます。
休眠がさめるためには、
ある程度の寒さに当たる必要があります。
休眠から目覚めて発芽(09.19)
・発根、発芽
休眠がさめた鱗片を植え付けると、
まずは1週間~2週間ほどで根が伸びてきます。
根が伸び始めた後、発芽葉が地上に出て、
それに続いて普通葉が伸びていきます。
植え付けてから発芽するまでは、
だいたい20日くらいの日数が必要となります。
品種よって発芽の状態が異なり、
暖地向き品種では発芽がそろいやすく、
寒冷地向き品種ではばらつきが出やすいことが多いようです。
降雪にも頑張るニンニク
■越冬
発芽してから、本格的に寒くなって生育が止まるまで、
ニンニクは葉を展開させながら生育していきます。
ニンニクの生育温度は15度~20度とされ、
普通葉が伸びてくるようになった後は、
休眠時に比べると耐暑性も耐寒性も落ちてしまいます。
植え付けから生育が止まるまでは、葉数も草丈もさほど育ちません。
寒冷地で葉数が2枚~3枚、
暖地で葉数が4枚~6枚、草丈が20cm~40cm、
ほど確保できていれば、順調に生育していると言えます。
■春~収穫
春を迎え、越冬を済ませたニンニクは、
生育がとても盛んになります。
それと同時に、病気にかかったり害虫がつくことが増えるため、
観察し対処をしておく必要があります。
特に、長雨の後にはさび病などの、
カビ類の病気が広がりやすくなります。
>>ニンニクの病気
・越冬後
冬を越し、春になると再びニンニクが目に見えて生育を始めます。
地上部では、2週間~3週間に1枚のペースで葉を増やし、
その分葉鞘も伸びていきます。
大きくなった地上部を支えるため、
地下では根の生育も旺盛になります。
・鱗茎肥大
冬の寒い時期、生育を止めていたニンニクは、
その間に花茎と鱗片の分化の準備を済ませています。
気温がだんだんと上がり、
日が長くなってくると、まず花茎の分化が進みます。
花茎の分化が始まった後、鱗片も分化を始めます。
その後は鱗茎の肥大が進み、鱗茎が成熟していきます。
この鱗茎が肥大する時期が、
最も日照を必要とするので、日当たりの確保に努めましょう。
鱗茎が成熟すると、休眠の準備を始めるため、
葉が下から枯れていきます。
寒冷地向きの品種では、
鱗茎の肥大が十分に行われる前に、
気温が25度を超えると、肥大が止まってしまいます。
そのため、寒冷地向きの品種を暖地で育てると、
小さいニンニクしか収穫できないことがあるので気をつけます。
嬉しいニンニクの収穫!
ニンニクの収穫は、だいたい5月下旬~6月頃です。
しかし、収穫適期を見分けるのは最初は難しいので、
下記をご覧になってみてください。
■参考
・ニンニクの収穫時期
・ニンニク 収穫方法